2013/11/12

電気料金値上げに対する政府説明

先日、ミャンマーでは電気料金が急に値上げされた。値上げの影響を受ける者の不満は当然高まる。事前の説明を周到にしておくべきだが、急に値上げをしてから説明に追われている様子だ。11月12日付Myanma
Alinnによると、その説明の内容は以下のとおり。

現在、国民の約30%しか電気を利用できていない。残る70%の国民のために電力を供給しなければならない。建設費用は発電に1メガワット当たり100万米ドル、送電に100万米ドルかかる。1年につき15%の電力需要が伸びているため送電システムの拡充が必要である。発電費用は単位当たり石炭で100チャット(約10円)、天然ガスで130チャット、水力で50~70チャット、平均すると78チャットである(送電費用は含まず)。現行のままの電気料金では単位当たり22チャットの赤字となり、年間1,850億チャットの赤字になる。

世銀、アジア開発銀行、JICAが財務状況を維持継続させるために発電費用に見合う電気料金を定めるよう要請した。月間使用量100単位以下の一般家庭は基本レベルとして58.89%、5,000単位以下は中小事業者として82.60%と定めている。基本レベルの月100単位以下は従来どおり35チャット/単位、中小事業者は月5,000単位までを75であったのを100チャット/単位、支払うことになる。

ASEAN諸国であるフィリピンでは272.44チャット/単位、インドネシアでは235.20チャット/単位、シンガポールでは169.00チャット/単位を支払っている。発展途上諸国で行っているように基本レベルの料金を少なくし、使用量に応じて電力料金を支払うシステムを採用している。このように使用量の多い所から支払われた収入によって、現在行っている地方電化計画により、400チャット/単位以上も支払って使用しなければならないヤカイン州やタニンダリー管区へ中央電力網から電気を送ることができるようになる、とのことだ。