2014/12/22

ミャンマーのCB Bank、定期預金利息が前払いで受け取れる新サービスを開始

1222日付Myanma Alinnによると、ミャンマーにあるCB Bankが定期預金利息を前払いで受け取れる新サービスを1219日から始めたという。

通常、定期預金の利息は預け入れから3ヶ月、6ヵ月、1年後に受け取れることになっているが、この新サービスでは預け入れの日に利息を受け取れ、預金自体は預け入れ期間中は引き出せないというもの。ただし緊急で資金が必要な際は預金が減額されて引き出しが可能になるという。

この新サービスの定期預金利息は6ヵ月の預け入れ期間のもので8.5%、1年で9%だ。例えば、1億チャットを1年の定期預金に預けると、900万チャットを預け入れのときに受け取れることになる。

2014/11/23

ヤンゴン、携帯電話の利用者増で公衆電話を廃止する方向へ

ミャンマーの公衆電話は有人で、人が通話時間を計って料金を徴収するシステムだ。国が設置している公衆電話と商店などの店先に電話を置いたり、アパートの階段下などで開いている民間の電話屋がある。

1123日付Myanma Alinnによると、ヤンゴンにおいて国は過去約5年間にバス停や市場、学校、病院など人が多く集まる場所に公衆電話を設置してきたが、近年の携帯電話の急速な普及によって、公衆電話の利用者が激減しているため、廃止する方向へ進んでいるという。ただし通信事情の悪い地域は公衆電話の運営を継続するとのこと。

携帯電話は外資オペレーターの参入によって利用者数がヤンゴン市内で2百万人以上増加し、国内では現在、15百万人を越えているとのことだ。

2014/11/07

ヤンゴンの渋滞対策として信号を自動化へ

ヤンゴン中心部は日常的に交通渋滞している。117日付Myanma Alinnによると、その渋滞を緩和するため、日本のJICAと協力し、信号を自動化するという。

日本の方は信号はそもそも自動ではないのかと驚くかもしれないが、ミャンマーの場合、交通警察が手動で信号のスイッチを切り替えている。そのため、信号のある交差点には必ず交通警察官と、彼等が待機する小屋のようなものがある。また、停電のときや渋滞が激しい時には彼等が道路に出て交通整理を行う。

記事によると、ヤンゴンには信号機が75基あり、先ずはその内の交通渋滞の激しい通りの10基を自動化するという。その信号機は停電の際も対応が可能とのこと。現在、1018人の交通警察官が信号の切り替えを含む交通整理を昼夜行っているそうだ。

2014/10/28

ヤンゴンで女性専用バス運行開始

1028日付Myanama Alinnによると、27日からヤンゴンの一部路線で朝と夕方の通勤時間帯に各5台ずつ、女性専用バスの運行を開始したという。乗車料金は通常どおり200チャット(約20円)だ。

運行開始日の収支は片道マイナス1万チャット(約千円)の赤字が出たというが、乗客が増えれば解消されると見込んでいる。ちなみに昨年、別のバス会社が試験的に女性専用車を走らせたが、収支が合わず中止になったらしい。

2014/10/21

来年度は電力供給世帯率50%を目指す

1021日付Myanma Alinnによると、現在、ミャンマー国内世帯数720万世帯のうち電力供給がされていない世帯は67%あり、多くは村落部という。

現在稼動している発電所の数は、水力発電所が25、天然ガス発電所が17、石炭発電所が2ヵ所あり、2014‐2015年度中に稼動する計画の発電所は15ヵ所で、これらが完成すれば供給を増やせるとのこと。

国内中に電力が行き渡るのは2030年が目標だ。

2014/10/15

ヤンゴンで水族館の建設計画

1015日付Myanma Alinnによると、ヤンゴン中心部にあるカンドーヂー湖畔の公園内で、現在は淡水魚園がある場所に、新しい水族館が計画されているという。計画を落札したのはMyanmar Aquariumとのことでで、法人の詳細について記事は伝えていない。

水族館の建設目的は外国人観光客にアピールすることと、国民に癒しを提供するためとのことで、ミャンマーでは初の国際レベルの水族館らしい。計画によると、延べ床面積19万平方フィート(約17,100平方メートル)、高さ40フィート(約12m)で、デザインはシンガポール企業という。政府からの借地期間は20年で、月額1,000万チャット(約100万円)の借地料を支払うとのこと。

2014/10/02

銀行業を許可された外国銀行

102日付Myanma Alinnによると、今年714日までに申請を行った外国銀行のうち、以下の銀行がミャンマーにおいて初めて銀行業の許可を得たと1日発表があったという。

1) Australia and New Zealand Banking Group Limited (ANZ)
2) Bangkok Bank
3) Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ (BTMU)
4) Industrial and Commercial Bank of China (ICBC)
5) Malayan Banking Berhad (Maybank)
6) Mizuho Bank
7) Oversea-Chinese Banking Corporation (OCBC)
8) Sumitomo Mitsui Banking Corporation (SMBC)
9) United Overseas Bank (UOB)

選考は、先ずミャンマーに代表事務所を開設していた外国銀行42行に対して2014523日に関心表明書(EOI)を要請したところ、41行から受領したとのことで、うち29行が申請料を支払ったが、実際に申請を行ったのは25行だったという。そして最終的に選ばれたのが上記の日本を含むアジア系とオセアニア系の9行ということだ。

2014/09/30

ガソリン車より天然ガス車

ミャンマーは天然ガスを産出し輸出品目の中で天然ガスは大きな位置を占めているが、逆にガソリンなど石油製品は輸入に頼っている。ミャンマーを走る自動車の多くは日本からの中古車で、殆どがガソリン車かディーゼル車である。輸入品であるガソリンの価格はミャンマーの物価水準に比べて割高であるため、燃料消費が多い場合は自家用・商用問わず、ガソリン車から天然ガス車に改造する傾向がある。

930日付Myanma Alinnによると、現在登録されている天然ガス自動車は27,000台以上あるという。そのうちバスが2013年時点で289台とのこと。天然自動車向け天然ガスは1日につき約21百万立方フィートが販売されており、販売店数はミャンマー全土で45店、内訳はヤンゴン管区で40店、マンダレー5店とのことだ。

エーラーワディー管区にある天然ガス田から、天然ガスをさらに日産5百万立方フィート産出できるとしてヤンゴンに販売店をもう1店増やす計画を立てており、調査・検討しているという。

現在の天然ガス価格は1kgあたり約273チャット(約30円)とのこと。ちなみにガソリン価格は円換算で100/L前後ぐらいの水準だ。

2014/09/20

ミャンマーもアジア大会に参加

19日、第17回アジア大会が韓国の仁川(インチョン)で開会式が行われたが、ミャンマーもアジア大会に参加している。

920日付Myanma Alinnによると、ミャンマーからは選手69名が10種目に参加するとのこと。種目はアーチェリー、セパタクロー、射撃、ウエイトリフティング、武術太極拳、バレーボール、テコンドー、柔道、レスリング、陸上競技だ。

2014/09/19

新5千チャット紙幣発行

919日付Myanma Alinnによると、ミャンマー中央銀行は18日に新5千チャット紙幣を発行すると発表した。目的は偽造の防止、品質向上、耐久性の向上である。現在流通している2009年に導入された旧5千チャット紙幣は今後も使用可能とのこと。

ちなみに、千と5千チャット紙幣は日常よく使う紙幣であるが、旧5千チャット紙幣は以前より偽造通貨が出回っていた。

2014/09/05

ミャンマーのデング出血熱

日本ではおよそ70年ぶりにデング熱の国内感染が確認されたが、ミャンマーではその重症型のデング出血熱も珍しくない。 

95日付Myanma Alinnによると、ミャンマーでは年間1万人以上がデング出血熱に感染し、約60人が死亡しているという。大人も発症するが、3歳から8歳までの子供に多く発症しているとのこと。

2014/09/04

続報3:ヤンゴン国際空港でエボラ出血熱感染が疑われるミャンマー人を隔離

94日付Myanma Alinnによると、エボラ出血熱の疑いで病院に隔離されていた患者とその随伴者4名の検体からはエボラ出血熱ウィルスが確認されなかったとのこと。検体検査は当初の報道ではインドで行われるとのことだったが、結局はドイツに送られて検査されたようだ。患者の状態も回復し、93日に5人とも退院が許可されたという。

2014/09/02

ミャンマー観光用入国e-Visa(電子ビザ)申請開始

92日付Myanma Alinnによると、ミャンマーへ観光目的で入国する際に必要な観光用ビザの申請が91日からインターネット経由でできるようになった。28日間滞在可能な一次入国観光ビザだ。申請料金はUS$50で、onlineでクレジットカード払いができる。

申請の詳細はこちら

2014/09/01

ミャンマーの食べる茶葉も中国頼み

ミャンマーでは茶葉を発酵させた漬物のようなものを揚げたガーリックや豆、ゴマと混ぜてお茶請けにしたり、キャベツやトマトと和えてサラダのようにして食べる習慣がある。その食べる茶葉はミャンマーの家庭には常備されているのが一般的で、いわば国民食のようなものだ。

91日付Myanma Alinnで、その食べる茶葉を日本に輸出すべく交渉をしているということが紹介されていたが、それより目を引いた内容は、ミャンマー産食べる茶葉は国内消費量の約10%しかなく、他は中国からの輸入に頼っているということである。

記事によると、中国では規模が大きく機械化が進み、価格も安く3,500チャット(約1.6KG)だが、ミャンマーでは手作業で機械化が遅れているため6,0009,000チャットするという。(10チャット=約1円)

2014/08/31

2014年国勢調査によるミャンマー人口

831日付Myanma Alinnによると、今年330日から410日にかけてミャンマーで30年ぶりに行われた国勢調査のうち、人口に関する結果が830日に速報として発表された。紙面に掲載された2014329日現在の各人口は以下のとおり。ただし、カチン州、カレン州、ヤカイン州の一部25地域は調査ができないため推測人口となっている。なお、調査方法は対面質問形式である。また、国勢調査の全てのデータが出揃うのは来年20153月とのことだ。

ミャンマー連邦人口: 51,419,420
 内、男性: 24,821,176
 内、女性: 26,598,244

(分布)
ヤンゴン管区:  7,355,075人(14.3%)
エーラーワディー管区: 6,175,123人(12.01%)
マンダレー管区: 6,145,588人(11.95%)

(都市人口)
全体: 14,864,119人(29.6%)
ヤンゴン管区内: 70.1
カチン州内:  26
・・・・・・
マグエー管区内: 15.1
エーラーワディー管区内: 14.1

(市人口)
1位:ヤンゴン市: 5.2百万人
2位:マンダレー市: 1.23百万人
・・・・・・
ダーウェー市: 125,239
ハーカー市: 48,266

2014/08/27

続報2:ヤンゴン国際空港でエボラ出血熱感染が疑われるミャンマー人を隔離

827日付Myanma Alinnによると、ミャンマー保健省はエボラ出血熱の疑いで病院に隔離した22歳のミャンマー人患者について、熱帯熱マラリアと3日熱マラリアの混合感染であったと断定した。管理治療の結果、病状は回復に向かっており、同行していた4人の健康状態も良好とのことだ。

2014/08/25

関税および事業税の免除・減免対象から除外する業種

25日付Myanma Alinnによると、ミャンマー投資委員会は819日付けで『税金の免除および減免を与える必要がない投資事業の規定』(告示2014/51号)を発布した。対象となるのは外資・内資ともである。規定された業種は以下のとおり。

1、関税の免除・減免および事業税の免除・減免を付与しない業種

A) 酒、ビール、タバコ、同様の商品を生産する事業と関連サービス事業
B) ガソリン、ディーゼル、工業用油と天然ガスを販売する事業
C) 輸送車両修理、同様のサービス事業
D) 国民の多くが良好に行え、技術が高くない、投資額の少ない産業(労働力を多く使用する事業は除く)
E) 森林(保護区内外)を長期的に借用し栽培する事業、木を伐採する事業
F) 天然資源を採掘する事業(石油・天然ガスの探索・採掘事業は除く)
G) 建物を建設して販売する事業
H) 輸送車両、機械を貸すサービス事業
I ) 飲食店と飲料・食料を販売する事業 

2、乳、乳製品、関連食品の事業は事業税の免除・減免は付与せず、関税の免除・減免を付与する事業と規定する。

3、この告示の内容はこの告示が発布されたのちに委員会が許可した投資事業にのみに適用される。

2014/08/22

続報1:ヤンゴン国際空港でエボラ出血熱感染が疑われるミャンマー人を隔離

822日付Myanma Alinnによると、ヤンゴンの病院で隔離されているエボラ出血熱の疑いがある患者から、マラリア病原虫2種類が検出されたとのことで、マラリア治療薬を投与し病状の改善がみられるという。また、同行者4人からは何も検出されなかったとのことだ。

2014/08/21

ヤンゴン国際空港でエボラ出血熱感染が疑われるミャンマー人を隔離

821日付のMyanmaAlinnによると、19日夜にミャンマー国際航空でタイからヤンゴン国際空港に到着したミャンマー国籍の1人がエボラ出血熱の疑いで病院に隔離されたという。

症状は高熱と倦怠感で、エボラ出血熱の感染地域となっている西アフリカのギニアとリベリアで約13ヶ月間、仕事をしてミャンマーに帰国したとのこと。エボラ出血熱ウィルスかどうかの検査は、ヤンゴンにあるWHOとの調整で検体をインドの検査機関に送り、結果が分かるまでに1週間ほどかかるらしい。

また、付き添いの4人も同じ病院に搬送され、搭乗していた機内と空港では消毒が行われたとのことだ。

2014/08/05

ミャンマーで日本脳炎流行

現在、アフリカでエボラ出血熱が流行していると大きく報じられているが、ミャンマーでは今年、日本脳炎が流行している。

日本脳炎は蚊が媒介するウィルス感染症だが、ワクチン接種が進んだ日本では、厚生労働省のデータによると例えば平成23年には9件ほどしか報告数されていない。しかし、ミャンマーでは蚊が媒介するデング出血熱やマラリアに加え、今年は日本脳炎も流行しているらしい。

85日付Myanma Alinnによると、流行している地域はミャンマー西部のラカイン州で、先月7月中に10歳以下の子供8人が亡くなっているという。

ちなみにラカイン州の人口は統計によってばらつきがあるが、だいたい3百万人ほどである。

2014/07/03

ミャンマーのピュー古代都市が世界遺産リストに記載

先月、ドーハで行われたユネスコ会議で、日本の富岡製糸場が世界遺産リストに記載されたが、ミャンマーも世界遺産リストへの記載を果たしている(UNESCOHPへ)。今回の世界遺産リスト記載はミャンマーにとって初めてのものだ。ちなみに観光で有名なバガン遺跡は世界遺産リストには掲載されていない。

ピュー時代はそのバガン時代より前の時代で紀元1千年紀にピュー族によって栄えた時代とされている。場所はエーヤーワディー河流域の都市であるハリン、ベイタノー、タイェーキッタヤーに遺跡が残されており、今回のリストにこの3都市が記載された。ちなみにタイェーキッタヤーは現地名称に近い呼び方だが、世界遺産リストにはSri Ksetraとパーリ語と思われる呼び名で記載されている。

ピュー族やピュー時代についてはまだ知られていないことも多いが、独自のピュー文字をもち、現在のビルマ族やモン族とは異なる民族とされている。

今回、世界遺産リストに掲載されたことで、観光として訪れる機会も増えることだろう。

2014/06/13

ヤンゴン中心部、各エリアで冠水

雨季に入ったミャンマー、ヤンゴンで昨日は激しい雨が未明から降り続き、夜明けごろにはヤンゴン中心部を始め各エリアで冠水した。大人の太腿ぐらいまで水に浸かったところもあり、水はなかなか引かず、市民の足であるバスや車の多くが通行できなくなった。Myanma Alinn 613日付によると小中高32校が臨時休校したととのことだ。

ヤンゴンでこれほど市内中心部が冠水することは珍しいが、今回は大潮と重なったため水の引きが悪く、影響が大きくなったようだ。

2014/05/16

違法な食品着色料に注意

516日付Myanma Alinnで、一部の食品に添加されている着色料が違法で、長期的に摂取すると健康に影響を及ぼす可能性があると国民に注意を促している。とくに、食用発酵茶葉(ミャンマーで日常的に料理やお茶請けとして食される)、粉末唐辛子、粉末ターメリック、ジャム・蜜煮類などに違法な着色料を使っているものが多いという。

健康に影響を及ぼす可能性のある違法着色料は、消費者が色鮮やかで見た目が良いものを選ぶ傾向があリ売上を上げるため添加されているとのこと。

保健省は継続的に市場の食品を検査していて違法なものは取り締まると警告し、消費者にも注意を呼びかけている。

2014/05/15

高速バス転落事故遺族・被害者に保険金支払い

512日夕方、ネーピードーからヤンゴンに向かっていた高速バスが、高速道路の高架橋から転落し、14名の死者と29名の負傷者が出たと513日付Myanma Alinnで報じられた。

近年、ミャンマーの中心部を走るヤンゴン-マンダレー間の高速道路が整備され、サービスエリアも充実し、高速バスの車両も人気路線は3列シートの新車を導入しているバス会社などもありサービスも向上している。かつてとは比べものにならないくらいバス旅行が快適になっている。その中で起きた大事故だ。ミャンマーの新聞紙上では高速道路や街中を含め、毎日のように多くの交通事故のニュースが報告されている。しかし、保険業が認められるようになったのはつい最近のことで、自動車損害保険の普及はこれからという段階だ。

514日、15日付のMyanma Alinnによると、今回の事故では自動車損害保険が掛けられていたとのことで、事故から2日後の14日に、保険賠償金が遺族と被害者に対して支払われた。この給付に際してはネーピードー財務省省内において大臣も出席した式典という形で執り行われた。

掛けられていた保険は財務省保険業管理部が計画し、この58日から販売を開始したばかりの特別旅行保険で、死亡保障300万チャット(約30万円)、傷害補償最高240万チャット(約24万円)までとなっていた。当該車両は更に包括自動車保険と対人保険を掛けており、包括自動車保険の死亡保障100万チャット(約10万円)と対人補償50万チャット(約5万円)を合計すると、今回は死亡者1人あたりに450万チャット(約45万円)が支払われることになる。通常は対人補償しか掛けていないが、今回のケースは更に特別旅行保険と包括自動車保険が掛けられていたとのことで、この他にバス会社から見舞金として各15万チャット(約15千円)が支払われたという。

この式典では保険についての説明も行われ、保険の重要性を強調した様子が伺える。

2014/05/13

騒音に対する意識

「ミャンマーは騒々しい」というと、南国の田園風景やバガンの遺跡を思い浮かべる人は疑問に思うかもしれない。しかし、ヤンゴンのような都会では耐え難い騒々しさに遭遇することがよくある。私もこの騒々しさが原因で転居を余儀なくさせられることが多い。ミャンマー人は騒音に対する意識が非常に希薄だと常々感じている。

とくに何が煩いかというと、大音量で流すスピーカーの音だ。その大音量の音は宗教寺院や通りから昼夜時間に関係なく聞こえてくる。ひどいときは夜通し続くときもある。宗教に関する音はその信者にとってはいくら音が大きくても気にならないようで、むしろ有難いと感じるようだ。しかし、異教徒の人間にとってはミャンマー人でも苦痛だ。

また、住宅が密集した通りで夜中まで運動会やカラオケ大会をしてスピーカーをガンガン鳴らすこともあれば、寄付を呼びかけるためにスピーカーを大音量にして音楽を鳴らしたり連呼したりすることもある。また一般家庭からスピーカーの音を最大にした音楽が聞こえてくることもある。

513日付Myanma Alinnでは珍しく騒音について取り上げている。音の大きさを表す単位としてデシベルを用いることは日本では広く知られているが、記事ではデシベルについての説明から始め、人が許容できる音量の例や、騒音による子供の精神、胎児、家畜や動物への影響にまで言及している。また、高齢者にとっても騒音は苦痛であると付け加えている。

胎児や子供、高齢者への悪影響を示し、騒音を少なくしようと呼びかける論調はミャンマーらしい。ミャンマーにおいても騒音に対する意識が変わることを望みたい。

2014/05/12

ラジオ大阪 “NEWS TONIGHT いいおとな” にインタビュー出演

拙著『旅の指さし会話帳(44)ミャンマー』の話を中心にラジオ大阪アナウンサーの小川真由さんから取材を受けました。放送は515日(木)2148ごろとのこと。小川さんは大阪外国語大学(現、大阪大学外国語学部)の後輩で(とはいっても一回りも違いますが・・・)、『指さし』第1刷の読者でもありました。ご関心のある方はインタビューの放送をどうぞご視聴ください。

最近、後輩たちがこの本を活用しているという話をよく耳にします。私としては全く意図していなかった読者層であり、阪大や東京外大の学生には初歩過ぎるのでは?と思って尋ねると、巻末の単語集が役に立ったり、大学のテキストにはない語彙が揃っていて使いやすいようです。ともかく、この本を後輩も活用してくれているというのはとても嬉しいことです。

NEWS TONIGHT いいおとな” ラジオ大阪(OBCAM1314kHz 月~金曜日2100~ 
パソコン/スマホでの視聴はこちら→http://radiko.jp/

2014/05/11

ミャンマーにある世界記憶遺産

世界記憶遺産は世界遺産に比べて日本人には馴染みが薄い気がするが、UNESCOホームページによると、ユネスコ事業の1つで1995年に登録のガイドラインが作られ、2年に1度、登録が行われているとのこと。保存の対象は文書で、日本人がよく知るいわゆる世界遺産の遺跡、景観、自然などとは異なる。世界記憶遺産事業の目的は、最適な方法による文書の保存、デジタル化などによる文書遺産へのアクセス容易化、文書遺産の存在と重要性について世界的な認識の向上ということらしい。

その世界記憶遺産で昨年登録されたもののひとつに、ミャンマーのマンダレーにある729枚の石に刻まれた世界最大といわれる仏教経典群(マーハーローカマラゼイン・クドードー碑文)がある(UNESCO)。510日付Myanma Alinnによると、このほど、その世界記憶遺産があるクドードー・パゴダの入口において、登録を記念するユネスコのロゴ入りの碑が建てられ、除幕式が行われたとのこと。

この石の経典はミンドン王時代の1868年に作られ、11枚ひとつの仏塔に収められていると記事では紹介している。私もかつて訪れたことがあるが、石の経典が収められた白亜の仏塔が無数に並ぶ姿は、熱帯の強烈な光に照らされて美しく、まさに壮観だ。一度、旅のついでに立ち寄ってみてはいかがだろうか?

2014/04/24

エーヤワディー河イルカの保護活動

424日付Myanma Alinnによると、エーヤワディー河イルカの保護のため、ザガインやピンウールイン(上流地域)の漁業庁、鳥獣保護組織や漁師などが46日から9日までザガイン、ミングンなどで現地調査と啓蒙講演を行い、水産資源保護の啓蒙を行うパンフレットを無料で配布したという。

調査によると、付近の村で合計16頭が確認されたとのこと。エーヤワディー河イルカは昔から投網漁の漁師と共存してきた伝統があり、世界から関心が集まっているという。しかし、大型漁船が電流を流して魚を捕るといった禁止されている漁法により、イルカが死に至り、餌となる水産資源が減少していると伝えている。

2014/04/04

ミャンマーのタナッカー、世界無形文化遺産登録を目指す

ミャンマーではタナッカーという木の皮を石の硯のようなもので磨って、その液を化粧品のように顔に塗る習慣がある。田舎の人や子供は頬に刷毛でくっきりと筋目を入れるなど目立つように塗ったりするが、最近の都会の人は目立たせず化粧水のように薄く延ばして顔に塗ることが多い。彼らは冷涼感があるとか、肌が白くなる、きれいになるとかいうが、真偽のほどは不明だ。

44日付のMyanma Alinnによると、そのタナッカーを塗る文化のUNESCO無形文化遺産登録に向けてミャンマー文化省が努力しているという。またこの他に、伝統的な楽団演奏やインレー湖でのボートの漕ぎ方なども海外の専門家と協力しながら登録に向けて努力するとしている。

記事では、近年は化粧品が浸透しミャンマーの伝統的なタナッカーを塗る習慣が徐々に薄れてきているため廃れてしまわないよう保護しなければならないとし、文化遺産は観光客にとっても魅力となりうるとしている。

2014/03/25

ミャンマー外務省バングラデシュ日刊紙記事に注意

325日付Myanma Alinnによると、320日付のバングラデシュ日刊紙Dhaka Tribuneの記事に対し、ミャンマー外務省はネーピードーへバングラデシュ大使を呼びバングラデシュ外務省宛ての注意文書(Aide-Memoire)を渡したとのこと。また同時に駐バングラデシュ・ミャンマー大使がバングラデシュ外務省東南アジア局を訪れ注意文書を渡したとのこと。

そのバングラデシュ日刊紙Dhaka Tribuneの記事の内容は、ヤカイン州とくに州都シットウェーとマウンドー(記事ではMuangdawとなっているが、バングラデシュ国境の町Maungdawのことと思われる)の殆どが東南アジア系ベンガル地方言語を話し迫害を受けているとし、かつて領地割譲があった歴史の例や最近ロシアがクリミアで行った国民投票などの例を挙げて、ロヒンギャと呼ばれる問題とバングラデシュの人口過密からくる難民問題について、国民投票を行ってその2つの都市をミャンマーから分割しバングラデシュのチッタンゴン管区に編入すれば問題が解決するという可能性を述べている。ちなみに記事ではその2都市にはバングラデシュからもミャンマーからも独立した国家になる道もあるとも付け加えている。

現在のクリミア問題が飛び火した形だ。なお、記事で示されているヤカイン州の民族・言語に関わる数字の根拠は不明である。

ミャンマー4月から自動車登録税率変更

325日付Myanma Alinnによると、41日から輸入車に掛かる自動車登録税が次のように変更されるとのこと。
なお、基準になる自動車価格はFOB(本船渡し)価格である。

事業用自動車・貨物自動車  5
旅客用自動車(運転手を含み10人以上)  5
乗用自動車
  1350cc以下   30
  1351-2000cc  50
  2001-5000cc  80
  5001cc以上  120
旅客貨物両用自動車  40

2014/03/21

ミャンマー4月からの電力料金値上げ

321日付Myanma Alinnによると、先の国会で決まった電力料金の値上げがこの4月利用分から適用され、5月から徴収されるという。電力消費は毎年約15%伸びており、需要をまかなうための発電所建設などのコストを国家予算だけで補うことは困難なため、生産コストに応じた電力料金へ改定したものと説明している。

現在の電力料金はユニットあたり、政府用35チャット(1チャット=約01円)、家庭用35チャット、事業用75チャットだが、4月からの料金は次のとおり利用電力量に応じた料金体系となっているとのこと。

(単位:ユニット、通貨:チャット)
家庭用/街灯
1-100           35
101-200       40
201-             50

事業用
1-500                   75
501-10,000           100
10,001-50,000       125
50,001-200,000     150
200,001-300,000   125
300,001-               100