2013/06/05

6月4日のテインセイン大統領の国民向けラジオ演説

アメリカへの公式訪問時に現在行っている改革をまだ信じられないという人々に会ったという内容から始まり、この改革を成功させるためにはミャンマーが国際社会に加わって関係を持つことが重要であると述べた。また日本の総理訪問に触れ、日本の援助・協力により双方とも利益を得ることができるだろうと言及した。

次に現在の改革について国民に伝えたいと訴えかけ、経済のシステム・組織改革、農業従事者への小規模融資、全政治犯の釈放、(宗教)衝突の沈静化の継続、サイクロンなど自然災害への備え、カチン族KIOとの和平協定について述べた。

一般のミャンマー人と話していると、みなそれぞれ現政権にある程度の懐疑心は持っている。長年続いた政治への不信感が根強いのと、市民が直接接する末端の役人たちまで改革が行き渡らず旧来の悪習が残っていること、富裕層でない一般市民はまだ変革の利益を享受できていないことなどが主な理由のように感じる。しかし、これから良くなると希望を語る人は多い。

国を大きく改革するには時間がかかる。改革には国民の協力も必要で、協力を得るには信頼が必要だ。ミャンマーが国際的に認められるということは経済的利益だけでなく国民から信頼を得るという意味が大きい。